サツマイモの貯蔵のポイントは、10℃以下の低温に合わせないという点です。
一般に青果物の貯蔵は凍らない限り低温ほど良く、冷蔵庫が用いられます。しかし、サツマイモやバナナ、ウメなどは、冷蔵庫に入れるとかえって日持ちが悪くなります。この様に、低温(10℃以下)下で黒く変色したり腐敗する現象を、低温障害を呼びます。サツマイモは、低温障害を起こす代表的な青果物の一つです。
家庭で貯蔵するには、段ボールや木の箱に籾殻を詰め、その中に表面を乾かしたサツマイモを入れ、屋内の温度変化の少ないところで保存します。特に冬の間は屋外では貯蔵しないでください。
今月の野菜 2005年2月 - 独立行政法人 農畜産業振興機構
にんじんは、比較的保存しやすい野菜です。夏場は冷蔵庫の野菜室、冬場は冷暗所に保管します。
水気がついたままにしておくと、そこから傷み始めますので、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存するときは、袋内に水気がたまったらふき取りましょう。
今月の野菜 2005年2月 - 独立行政法人 農畜産業振興機構
にんじんの栄養成分である「カロテン」を効果的に摂取するには、油を使った調理が最適です。油と一緒にカロテンを摂取するとその吸収率は80%です。また、油を使うと甘みも増しておいしく食べられます。
カロテンは皮のすぐ下の組織に多く含まれているので、薄くむくか、きれいなものは皮付きのまま調理しましょう。
カロテンの吸収率 生のまま 10% もみじおろし 20% 塩ゆで 50% ソテー 80%
今月の野菜 2007年5月 - 独立行政法人 農畜産業振興機構
最近のにんじんは表面を洗浄してありますので、栄養成分の多い表皮部分をを剥かずに食べて下さい。
にんじんは、なんといってもビタミンAが豊富だということが特徴です。80g程度のMサイズなら1本で、200g程度のLサイズなら約半分で1日分のビタミンAを摂取できます。ビタミンA効果を示す食品成分には、レチノールとカロテンの2種類がありますが、植物の場合はカロテンとして含まれています。
β-カロテンは体内でその約半分がビタミンAに変換されます。このビタミンAは「目のビタミン」とも呼ばれるほど、目の健康に深く関わっています。
まず、眼球の表面に粘膜の層をつくり涙をつなぎ止め乾燥から目を守ります。
また、ビタミンAはタンパク質とともにロドプシンという光を感受する物質となります。ロドプシンは、暗いところでの視力を保つ機能(暗反応)に関わっています。
さらに、ビタミンAはたん白質の合成に欠かせないので、胃腸や気管支といった粘膜を正常に保ち皮膚の状態を整える働きもあります。
これからの季節に強くなる紫外線は有害な活性酸素を生み出し、体をさびつかせます。紫外線に常にさらされている動植物は色素によってこの害から身を守っていますが、β-カロテンなどの色素は人間にも有効に働き、日焼けやシミを予防してくれます。
にんじんに含まれるカロテンは脂溶性ビタミン。ドレッシングをかけたり、油と一緒に調理することで吸収力がアップします。
一方で、にんじんにはアスコルビナーゼというビタミンCを破壊する酵素が含まれています。これは、すりおろすと活動が活発になる特徴があるので、ジュースや“もみじおろし”などにするときは、直前に混ぜたり、レモン汁を加える、加熱するなどの工夫でビタミンCの損失を最小限に食い止めましょう。
カロテンは皮の部分に一番多いのでよく洗って、皮ごといただきましょう。皮を使ったきんぴらなどもおすすめです。
水気があると腐敗しやすくなるので、十分に乾燥させて夏場は冷蔵庫の野菜室、冬場は冷暗所に保管します。また、高温と日射により呼吸作用、蒸散作用が活発になり成分が消耗していまいます。湿気と高温を避ければ非常に保存の利く野菜です。上手に保存しましょう。
材料。
手順。
カロリー。